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第2部 一章【ジンギ!】その3 第九話 ジンギ、蘭を超える

Penulis: 彼方
last update Tanggal publikasi: 2026-03-18 13:59:09

25.

第九話 ジンギ、蘭を超える

 その後も神戸蘭との戦いは熾烈を極めた。コテツは途中でお客さんをご案内して抜けてしまったが、強敵で師でもある蘭はまだ同卓だ。蘭とジンギの間に火花が散る。

「ふう、それにしてもジンギちゃんはずいぶん強くなったわねぇ。出会った頃は私の方が一枚も二枚も上手だったのに、今ではもう肩を並べてる……。すごい成長速度だわ」

「肩を並べるのじゃ満足できないな。おれはおまえを超えて行く」

「わあ、生意気~」

 そう言ってジンギはソーズの中ホンイツを赤含みで仕掛けていた。3副露しての手牌四枚。ドラは7索。

 そして今なにかを引いて少し間を置いて手出し9索。その時の動作を蘭だけはしっかり見ていた。引いてきた牌の上下を揃える動きをしたのだ。

(3副露時点でノーテンってことは無いと思う。テンパイからの打9。待ち替えだから少し間があった。6789からの待ち替え? たしかに狙い目の9はあと1枚しかないし6は表示牌だから最終形としてはイマイチ弱い。でも、それだと枚数の増える待ち替えは5or8になるけどその2枚はデザインに上下の違いがほぼない。だから今引いたのはそれじゃなくて、字牌だ。まだ山にありそうな字牌。薄いノベタンよりはいいという考えで、おそらく西や北、2枚枯れた東や南は無さそうだけど発はありうる。なんにしてもーー)

「これはないわね」

打白

 そう、白は上下がないのでそこまで読めていれば完全に安全牌。上下を揃えた動作により安全性が約束されたのだ。

「ロン!」

「えっっっっっ!!」

678白(3チー4赤5)(111)(中中中)

「相変わらずいい読みだな、蘭。おまえのそのめざとさと読みを信じていた」

「私だけを狙った、グレーゾーンな手三味線……」

「上下を回転させただけだ。マナー違反とかにはならないだろ?」

「ならない……。やられたあーーー」

 それは見てる人だけしか気付くことのない罠だった。

 明らかに読みの上を行かれた蘭。

 ジンギは神戸蘭を超えると宣言し、この日ついにそれを有言実行したのであった。

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